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JU Marketingは、2021年9月から半年間、大阪枚方市に本社があるヤマウチ株式会社様にて、同社の英語ウェブサイト(https://www.yamauchi-rubber.com/)のSEO対策に関する教育サービス&コンサルティングサービスをご提供いたしました。ウェブサイト制作に必要なGoogleガイドラインに記載されているSEO内部施策、外部施策、そして、コンテンツマーケティング施策などを順を追ってご説明し、その情報を基に、実際の同社英語ウェブサイトに改善を加えていきました。
今回のプロジェクトでは、お客様の多大なる努力が功を奏し、セミナー終了時点で、検索エンジン最大手のGoogleオーガニック検索(無料検索サービス)におけるクリック数が、およそ63%増加、さらに検索結果表示回数に至っては、298%の増加を達成しました。
今回の記事では、ヤマウチ株式会社様で実践した英語WebサイトのSEO対策について、お客様のインタビューも交えながら、ご紹介していきたいと思います。
表の見方
上段グラフ:オーガニックトラフィック=検索エンジンからのトラフィックユーザー数の推移
下段グラフ:オーガニックキーワード上位表示=Google検索結果で、3位以内にランクインしたキーワード(濃いオレンジ)、4位~10位にランクインした検索キーワード
ヤマウチ株式会社様のご紹介
ヤマウチ株式会社は、ゴムや樹脂などの高分子素材加工を専門とするグローバルメーカーで、印刷機や自動車、医療、家電、複合機、プリンター、ディスクドライブ、AV機器、製紙装置やプリント基板など、世界中で使われている多種多様なデバイスで使われるゴム、樹脂パーツを製造しているグローバル企業です。
SEO対策プロジェクトの参加メンバー
今回のSEOプロジェクトは、総務部執行役員の山内取締役、総務部の岡田様、谷口様、製紙事業部の毛戸様、各事業部の営業担当様、そして、同社ウェブサイトの管理・運営を担当されているF-Flat、大下様にご参加いただき実施いたしました。
山内取締役
毛戸様
岡田様
谷口様
F-Flat
大下様
JU Marketingの英語ウェブサイトのSEO対策をご検討されたきっかけ
JU Marketingでは、2021年6月「英文Webサイトアップデート講座」と題しまして、大阪商工会議所主催のセミナーで講師を務めさせていただきました。同セミナーに、総務部の岡田様がご参加いただき、弊社にお問い合せをいただいたことが、今回のプロジェクトを始めるきっかけとなりました。お問い合わせの内容は、「英語ウェブサイトを新たに作成し、公開しているがほとんど問い合わせ、集客がない」とのことで、弊社ではまず、現状を打開するために、同社英語ウェブサイトの簡易分析を行い、その結果をご報告いたしました。ご報告のポイントは、「英語のコンテンツ自体は、豊富な情報が記載されているものの、SEO内部施策(On Page SEO)の観点で、一部、対策が不十分であり、Google検索のパフォーマンスが十分に発揮できていない」というもの。この問題を解決するためには、抜本的にすべてのWebページをSEO内部施策の点で見直し、改善していく必要があるとご報告いたしました。
その後、お客様内で、検討が重ねられ、2021年9月、SEO対策を含めた弊社サービスを受けることを決定をされ、ヤマウチ株式会社様の英語ウェブサイトSEO対策プロジェクトがスタートしました。
インタビュー
JU Marketing 関(以下、関):
SEO対策プロジェクトをご検討するにあたり、貴社内では、どのような議論があったのでしょうか?
ヤマウチ株式会社 岡田様(以下、岡田):
当社は国内外のお客様に向けて、工業用のゴム部品を製造している会社です。SEO対策プロジェクトを検討するにあたり、当初は海外向けの自社英文HPはあるものの、問合せ数が非常に少ないのが実態でした。海外のお客様から、ゴム部品・ゴム製品で当社を検索してもらうにはどうすれば良いのか、問合せ数が少ない原因は何なのか?社内で模索していました。
初期分析レポートで明らかになった課題
2021年9月、第1回目のSEOレポート報告ミーティングを開催、同時点における英語ウェブサイトの分析結果と様々な課題をご報告いたしました。その中で、もっと大きな課題は、「ウェブページの外見上見えないHタグ配置が不完全で、Googleがクロールで収集する情報が散漫となっており、ページ内の情報を正しく理解できていない」という部分でした。
なお、JU Marketingでは、このような課題と解決策を「教育サービス」の形式でご報告しております。今回のご報告も、それぞれの課題をご指摘しながら、その上で、その課題の背景にある「検索エンジンのカラクリ」を明らかにすることで、お客様自身が、自ら解決策を見いだせることができるようにご説明をしていきました。
インタビュー
関:初期分析レポート&セミナーを聞いて、どのように自社英語ウェブサイトを改善すべきと感じたでしょうか?
岡田:初期分析を受けて、まず衝撃を受けました。というのも、SEO対策が全くできていなかったからです。ですので、まずはグーグルに情報をしっかりと拾ってもらえるように、Hタグやtitle、descriptionを始め、一からの改善が必要だと感じました。また、関さんからいただいたレポートでは、クリック数・アクセス数共に悲しい結果でしたので、どん底からのスタートだなと感じました。ただ、これ以上悪い結果にはなりようがなかったので、やればやるほど結果が出る!とセミナーを聞いていて感じましたし、これからの改善に向けてワクワク感みたいなものはとてもありました。
SEO対策実施とGoogle検索トラフィックの増加
第1回目のSEOレポートを受けて、早速、お客様にて少しずつ修正作業を実施していただきました。まず、ウェブサイト管理を担当されている外部業者のF-Flat大下様が、各ページ上のコンテンツの見出し(サブタイトル)に対し、HタグをGoogleが理解できるように配置していきました。配置の際、大下様には、Googleが情報を拾うカラクリを根本的に理解していただいたうえで対策を講じていただいたので、下記の図が示す通り、2021年11月くらいから、徐々にGoogleからのトラフィックが増え、その後、Googleの検索結果で表示されるオーガニックキーワードも徐々に増えてくるようになります。検索表示回数が増えて、トラフィックが増えるという好循環が生まれるようになってきたわけです。
表の見方
上段グラフ:オーガニックトラフィック=検索エンジンからのトラフィックユーザー数の推移
下段グラフ:オーガニックキーワード上位表示=Google検索結果で、3位以内にランクインしたキーワード(濃いオレンジ)、4位~10位にランクインした検索キーワード
インタビュー
関:大下様の迅速なご対応で、2021年10月末までに、すべてのページのHタグ最適化が完了し、徐々にGoogle検索からのトラフィックが増えてきましたが、この時、貴社内では、どのようなお話しがあったのでしょうか?
岡田:当社の最終課題は、海外からの問合せ数を増やす事が目的でしたので、次は、コンバージョンの設定作業が必要でした。WEBサイト上での集客が何件あったのかはこれで分かるようになりました。また、ユーザーが当社のHPにたどり着けるように、検索キーワード等も意識しながら、色々な検索ツールを使いこなし、最終的にグーグルからの評価を得るための対策が必要だと話し合いました。
トラフィック分析-Google AnalyticとSearch Console
2か月目のSEO対策レポートでは、ウェブサイトのトラフィック分析を行うため、Google AnalyticsとGoogle Search Consoleの見方についてご説明をしました。この際、同社の実際の訪問者流入元チャンネル、つまり、Google検索、SNS、自社日本語ウェブサイトなどのウェブサイトへの流入元について詳しくご説明し、その他にも新規ユーザーと既存ユーザーの見方、セッションや直帰率といったGoogle Analytics固有の情報の見方などについても、実際のデータを見ながらご説明していきました。
多くのお客様が感じていらっしゃるSEO対策のハードルの高さに、「データをどう見たらよいかわからない」ということが挙げられると思います。Google Analyticsは、多彩な情報を見られる一方で、多彩が故、どのデータに着目しなければならないのか?というフォーカスポイントが、ぼやけてしまう傾向にあります。特に、BtoBとBtoCでは、データの質、訪問者の数などが全く違いますから、見るべきデータの着目ポイントも大きく変わってきます。ヤマウチ様は、自社の製品情報をBtoBの観点で発信し、製品に対する潜在顧客からの問い合わせを増やすことを最終ゴールとしていますので、レポートでは、BtoBにフォーカスしたデータの見方を中心にご説明いたしました。
また、前項でご説明した通り、この時点で徐々に、Googleの検索結果表示回数が増えてきておりました。そこで、Google Search Consoleを利用して、検索結果の表示回数とクリック数を確認し、どのようなキーワードが検索結果の何番目に何回表示されたのか?といった一歩踏み込んだ内容にも言及していきました。また、お客様が実践した対策で、どのように検索結果表示回数が改善し、クリック数が増えていったという生の情報を分析することで、将来、お客様自身が課題を見つけられるようにするための方法論を重点的にご説明いたしました。
表の見方
紫色:Googleの検索結果で、表示された回数。
青色:Googleの検索結果で、クリックされた回数。
インタビュー
関:初期分析で見つけた課題を改善したことで、少しずつですが、Googleの検索表示回数、クリック数が増え、検索エンジンからのトラフィック量が増えていきました。Google AnalyticsやSearch Console上では、どのようなポイントに着目しましたか?また、貴社内で、将来目指すべき目標などを話し合うことはできたでしょうか?
岡田:Google AnalyticsやSearch Console上では、特にどこの国のユーザーが訪問しているのか、どのようなキーワードで検索しているのか等に着目しました。
当社の最終目標は、海外からの問合せ数を増やす事が目標だと再認識し、それに向けてGAとGSCを使いこなしながら、さらに改善が必要だと話し合いました。
関:弊社のご説明で、SEO対策を自社内で実践出来るとお感じなりましたか?
岡田:はい、自社内で実践出来ると感じました。関さんから「検索エンジンのカラクリ」を勉強させてもらったおかげで、今後、新たに商品ページを作ることになっても、自社内でSEO対策を実践できると思います。
継続した課題の発見と対応策の検討
ヤマウチ様のトラフィックは、SEO対策開始後、マクロ的に見ると徐々に増加していましたが、一つ一つのページ、または検索キーワードを単体でみると、一部、改善が見られない、もしくは、トラフィックが減少してしまっているものがいくつかありました。そこで、そのような数値をどのように見つけ、改善を加えていくか?というお話しをプロジェクトの後半でご説明しました。この時点で、お客様は、ウェブサイトトラフィック分析のポイントが分かっていらっしゃいますので、より専門的に、そして、具体的に数値分析を行い、課題抽出を行うことができるようになっていました。課題が抽出できると、次は、その課題を解決するためにどのような施策が有効か?という議論に発展します。このように、継続した抜けのない対策を実践することで、単体のページ、検索キーワードというミクロ的な課題についても抜け目ないSEO対策を迅速に実現できるようになりました。これが、ウェブサイト全体、つまりマクロ視点でのトラフィック増加と検索キーワードの増加に繋がっていきました。
インタビュー
関:プロジェクトの後半で、見つけられた課題をひとつひとつ対応する際、貴社の中では、どのような改善策に対する議論があったのでしょうか?
岡田:色々な議論がありました。特に、表示回数を増やすにはH1タグやTitle、metadescriptionは適正なものを反映しなければなりません。また、クリック数を増やすためには、やはりMeta Descriptionがユーザーにとってクリックしたくなるような魅力的な文章になるように、さらに改善する必要がありましたので、そろそろ限界な部分はありました。
SEO対策プロジェクトを終えて
最終的に、ヤマウチ様の英語ウェブサイトSEO対策プロジェクトでは、前述の通り、クリック数で、およそ63%、さらに検索結果表示回数に至っては、298%の増加を達成しました。今までご説明してきた通り、この成功要因は、お客様自身が「ウェブサイトで潜在顧客を集客するという強い志」があり、その実現のために、地道な努力でひとつひとつ英語ウェブサイトを改善していったことに他なりません。ただし、その究極の目標設定において、漠然とした疑問・・・「どうやって対策をすればよいのか?」という部分に真摯に向き合い、弊社にお問い合わせいただいたことが、今回、成功への突破口を開くことができた要因なのではないかと思います。すべての事象について言えることですが、まずは、アクションを起こすこと、これが、全ての課題に対する問題解決の糸口なのではないかと思います。
インタビュー
関:半年間のプロジェクトを終えて、皆さんが達成した数値についてどのようにお感じになっておりますか?
岡田:問合せ数も確実に増加傾向にあり、想像以上に効果があったと感じております。初期分析での結果から、当社のSEO対策が全くできていない事は分かっておりましたので、とてもやりがいがありました。
関:今後、貴社の英語ウェブサイトでどのような改善を加えていきたいとお考えになっておりますか?
岡田:現在、表示回数は増えているものの、やはりクリック数が思うように伸びていませんので、次は「言葉の表現」について改善していきたいと考えております。人は5秒以内にWEBサイトを離脱するそうですので、ユーザーが思わずクリックしたくなるような魅力的な文章になるように、いまある日本語HPをそのまま英訳に直すのではなく、海外のユーザーの心に響く内容に改善していきたいと考えております。また、グーグルのガイドラインも頻繁に変更されるため、SEO対策にゴールはありません。現状に満足せず、ガイドラインに沿って今後も改善をしていきたいと思っております。
多くの経営者の方は、「ウェブサイトで効率よく潜在顧客と出会い、売上を増やし、自社製品のシェアを増やしていきたい」と考えるはずですが、意外なことに、その前提を考えず、ただ、ウェブサイトを作って公開しているお客様が多数いらっしゃるのではないかと思います。しかし、Webサイトは、マーケティングツールの一つですから、まずは、集客をすることを目的にウェブサイト自体の設計をしていく必要があります。
ヤマウチ株式会社様では、ウェブサイトの英語コンテンツ自体は、きちんと作られていましたが、Hタグなど外見のページ上からは見えない部分の設定が一部不完全で、Googleがきちんと情報を読み取れないという課題を抱えていました。今回のプロジェクトで、その部分を「裏に隠れている検索エンジンのカラクリ」まで理解して、対策を講じたことで、劇的にトラフィックを増やすことができました。この実現には、経営者の方、そして従業員の方が一丸となって、目標に向かって改善策を講じていったことが、ウェブサイト集客という目標を達成できた最も大きな成功要因ではなかったかと思います。
この記事を読まれている皆さんの会社でも、Webサイトからの集客を目指したいけど、何から取り組めばよいかわからないと、疑問を感じていらっしゃるかもしれません。JU Marketingでは、30分の無料コンサルティングで、皆さんのウェブサイトの課題を明らかにして、どうすれば集客できるウェブサイトを実現できるのか?という方法論と方向性をご案内しております。もし、ご興味があれば、弊社コンタクトページより、無料コンサルティングにお申し込みください。