【米国情報】Googleの警告・検閲?コメント欄の不適切表現で広告収益化BAN!

今、アメリカでは、Googleが、コメント欄でヘイトスピーチを展開した「ZeroHedge/ゼロヘッジ」と「The federalist/ザ・フェデラリスト」という2つのウェブサイトの広告収益化をBan(広告料の支払いの凍結)すると警告したことが話題になっています。

最初に左派系メディアのNBCが本話題を特ダネで報じ、その後、全米のニュースメディアが本件について一斉に報じました。その後、昨日の夜(2020/6/16)右派系メディアFOX Newsが、Banを警告されたウェブサイトのCEOを緊急招集、全く正反対の立場から情報発信を展開しています。

JU Marketingでは、デジタルマーケティングを主題に情報を提供していますので、Googleのこうした行動は、今後、ブログやオンラインビジネスを展開していく上において非常に重要な情報です。今回は、Googleが通達したとされるヘイトスピーチに対する対応について、現在、アメリカで報じられている内容をもとに解説していきたいと思います。

なお、本記事の前提として、米国プレス・メディアのスタンス(左派 vs 右派)を知っておく必要があります。本件については、こちらの記事で解説しています。→「トランプ大統領と米国メディアの構図

 

NBC(左派系メディア)の記事

情報ソース:NBC News「Google bans website ZeroHedge from its ad platform over comments on protest articles

Googleは、最近の「Black Lives Matter(ブラック・ライブス・マター」抗議活動に関し、ウェブサイトのコメント欄で展開された内容がGoogleの広告収益化ポリシーに違反するとして、頻繁に陰謀論を展開する極右ウェブサイト「ZeroHedge」の広告収益化プラットフォームを凍結したと発表しました。

また、翌火曜日(2020/6/20)、Googleは最近の抗議活動に関連した記事に書き込まれたコメントを巡って「The Federalist」にも警告を通達したと発表したとのこと。

月曜日(2020/6/15)にGoogleの広報担当者がNBC Newsに電子メールで語ったところによると、「これらウェブサイトは、人種差別に関連するコンテンツのポリシーに違反していると判断したので、ウェブサイトでの広告収益化資格を停止した」とのこと。さらに、同広報担当者は、「広告で収益化を行うコンテンツは厳格な情報発信者としてのポリシーを順守しなければならず、人種に基づく憎悪、偏見、暴力や差別を促進する軽蔑的なコンテンツを発信することを明確に禁止しています。もし、このような違反が発見された場合、Googleはすぐに対処を行います。」と語っています。

その後、Googleは、続いて談話を発表し、「The Federalistのポリシー違反については、警告をしているが、まだサイト運営側には、対処する時間があり、Banが発効するまでの3日間で、今回の違反コンテンツを削除すれば、Banは撤回され広告収益化は復帰する」とも語っています。

そして、本日(2020/6/17)、Googleは、「The Federalistは、ポリシー違反をしたコメントを削除したので、これ以上の措置は取らない=広告収益化を復活させる」と発表しました。

なお、Googleは、「ZeroHedgeには、先週の時点でポリシー違反を通知しており、同サイトでの広告収益化はすでに凍結されている」と発表しました。

 

Google Sign

今回のGoogleの警告・凍結措置は、オンラインで展開されるヘイトスピーチと闘う英国の非営利団体「Center for Countering Digital Hate(デジタルヘイトと闘う会)」の調査結果が通知された後に発表されています。デジタルヘイトと闘う会は、米国に拠点を置く10のウェブサイトが、抗議活動に関する人種差別的な記事と言われるものを掲載していることを発見し、それらのウェブサイトがGoogle広告を通じて数百万ドル(数億円)を稼いでいる可能性があると予測していました。

デジタルヘイトと闘う会の代表、Imran Ahmed氏(イムラン・アメッド氏)は、次のように語っています。

「これらの多くのウェブサイトが、ミネアポリスで警官によって殺害されたジョージ・フロイド氏とBlack Lives Matter(ブラック・ライブス・マター)運動についての陰謀論を展開し、そうしたコンテンツを通じて、Googleから広告収入を得ている事実を発見しました 。Googleは近年、フェイクニュースを展開するウェブサイトの収益化を禁止する方向で動いています。」

「ZeroHedgeとThe Federalistは、近年、様々なテーマについての極右記事を発表していることでよく知られています。最近の抗議活動について、ZeroHedgeは、『抗議活動はフェイクである』と主張する記事を掲載していました。また、The Federalistは抗議活動中の略奪や暴力についてメディアが嘘をついていたと主張する記事を掲載しています。」

ここ数週間で、Black Lives Matter抗議運動が展開されると、何百もの企業が熱烈に抗議を展開する人たちを支援をしました。Googleも『人種的不平等に対処するために活動している組織に1200万ドルの資金を寄付した』と発表しています。」

「ほかにも、Google広告を通じて収益を上げ続けている同様のウェブサイトがあり、公民権擁護の点において継続的な懸念が引き起こされています。デジタルヘイトと闘う会では、抗議運動についてのフェイクをでっちあげている極右ウエブサイトが、有名ブランドの広告を掲載して情報発信をしていることに警鐘を鳴らしています。」

この問題は、ブランドの安全性に大きなリスクをもたらしてしていると言えます。

デジタル広告会社TrueX Communication・コンテンツ担当副社長のCaroline McCarthy氏(キャロライン・マッカーシー氏)は、「企業はGoogleや他のデジタル広告会社に、『広告の掲載場所の責任を負わせる必要がある』と述べています。」そのうえで、Caroline McCarthy氏は、「現実には、ブランド広告を展開する会社は、広告の掲載場所について、質問をすることから始めなければなりません。そして、会話の相手がストレートに答えられないのであれば、それはそれで問題となるのです。」と語っています。 

NBC Newsはここまで。

Fake News

FOX News(右派系メディア)の報道:The Federalistのコメント

今回の記事を受け、右派系メディアのFOX Newsは、その後の経過報告として、The Federalistのコメントを報じています。

情報ソース:「Google blocks ZeroHedge from ad platform, warns The Federalist over comment sections

FOX Newに出演したThe Federalistの編集責任者、Sean Davis氏(シアン・デイビス氏)は、「確実に言えることは、NBC Newsが事実を捻じ曲げて、Googleが、あたかもすぐにBanしたように報じているということです。問題は、Googleが実際にこの問題に対し、真実を貫いているのか?または、Googleが非常にお粗末な対応で逃げの姿勢に入るのか?ということだと思います。」と語っています。また、同氏は、「我々は一時的にコメント欄を削除しました。そのため、Googleの広告収益化のBanは撤回されましたが、今回の事例は、メディア偏見、バイアスの恐ろしいケースと言えるでしょう。」と語りました。

GoogleによるBanは、頻繁に行われていて、今回の件で特段に大騒ぎする内容ではないとFox Newsは語っています。Googleは、ポリシー違反を発見した場合、サイト運営者に違反を修正するための猶予を与えています。もしウェブサイトでの収益化を継続したければ、サイト運営者は、Googleの修正に応じ、それを報告すれば、広告の収益化は継続されるとのことです。

ただし、今回の事例で特筆すべきことは、ウェブサイトに書き込まれたコメントも、収益化凍結(Ban)の対象になるということは、覚えておく必要があると言えます。

 

TV Station

まとめ

昨今、アメリカのミネアポリスで起きた警察官の黒人殺害事件を受け、ヘイトスピーチや暴力的な表現に対し、全米の各社メディアは、連日のように差別やレイシストを話題に取り上げ、舌論を繰り広げています。

今回は、左派系メディアのNBCが、「極右ウェブサイトのGoogle広告収益化が凍結されたという事例」を特ダネで報じたことにより、全米で、左派 vs 右派のメディア情報合戦が展開される結果となりました。

今回のポイントは、ウェブサイト上の「コメント欄で展開された不適切な表現」という点です。サイト運営者が意図して記述したものではなく、第三者によって書かれたコメントについてもBanの対象になるという事例が珍しい部分であると言えるかもしれません。

日本でも今回の事例がテレビなどで報道されるかもしれませんが、日本では、FOX系列のテレビ局がないため、おそらくNBC側のニュースのみが取り上げられるのではないか?と思います。しかし、大切なことは、「両者の意見を平等に観察し、冷静に自分の意見を持つこと」だと思います。そのため、今回、本記事をとりあげてみました。

Googleからの広告で収益を得ているユーチューバーやアフィリエイトブロガーにとって、Googleからの広告収益化Banは死活問題だと思います。そのため、今、アメリカで起こっているメディア合戦も注目しておくと、もし、自分が当事者になったときに、何かのヒントになるのではないか?と思う次第です。

R.Seki

日本のIT企業で営業をとして活動後、2008年に渡米、サンフランシスコでMBA取得。米国で様々なプロジェクトに参加後、ビジネスリサーチを展開。テキサス州サンアントニオ市在住。JU Marketingを通し、日本の多くの企業の方が適切なデジタルマーケティングを推進していただけるよう情報を公開しています。ご質問がございましたら、なんでもご相談ください。

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