メールマガジンを配信して、どれくらいクリックされ、ウェブサイトへの流入があったのか、気になりませんか?
メールを利用して、新製品・サービスを案内したり、イベントを告知することは、重要なマーケティング手法の一つといえます。しかし、配信されたメールをそのまま放置していては、その後のマーケティング戦略策定には役立ちません。
今回は、送信したメルマガのクリック数を、無料でしかも簡単に追跡する方法についてご紹介したいと思います。必要なツールは、Google Analytics(グーグルアナリティクス)のみです。それでは、見ていきましょう。
Google Analytics(グーグルアナリティクス)のキャンペーン機能を利用
グーグルアナリティクスには、キャンペーンという指標が存在します。発信するメールのリンクURLに「UTM」とよばれる属性を追記することで、メール配信先のユーザーがメルマガに記載されたどのリンクをクリックして、自社のウェブサイトに流入したかを計測することができます。
グーグルアナリティクスの設定方法については、こちらのリンクを参照してください。→Google Analytics / グーグルアナリティクス ー ホームページ訪問者分析ツール
試しにUTM属性が埋め込まれたリンクURLをクリックしてウェブページを表示すると、グーグルアナリティクス上で、以下のように表示されます。

上記図の赤枠の部分をご覧ください。「buttun1」、「20200520email」と表示されています。これが、リンクURLに埋め込まれたUTM属性です。メルマガにUTM属性付きリンクURLを埋め込むことで、クリック数=流入数を追跡することができます。
では、UTM属性のリンクURLはどのように作成すればよいのでしょうか?早速詳細を見ていきましょう。
クリック数を追跡するためのURLの作成方法(UTM属性)
UTM属性は、通常リンクの後に「?」を記載し、そのあとに属性を追記します。
【通常のURL】
https://jumarketing.net/
【UTM属性を追記したURL】
https://jumarketing.net/?utm_source=20200520email&utm_medium=button1&utm_campaign=email-marketing
オレンジ色の部分がUTM属性です。それぞれのパラメータの意味は、下記のとおりです。
utm_souce= 20200520email:
「20200520email」の部分がセットする任意の文字列です。グーグルアナリティクス上の参照元(ソース)のセクションに該当します。この文字列は、わかりやすいように日付とメルマガの名前などをセットしておくとよいでしょう。
utm_medium= button1:
「button1」の部分がセットする任意の文字列です。この文字列がグーグルアナリティクス上のメディアセクションに表示されます。文字列はメルマガに記載したリンクの名前などを記載しておくとよいでしょう。
utm_campaign= email-marketing:
「20200520email」の部分がセットする任意の文字列です。この文字列がグーグルアナリティクスのキャンペーン名に該当します。実施するキャンペーンの名前を入力します。
UTMコードの作成ツール
Googleは、UTM作成ツールを無料で公開しています。UTM作成ツールのリンクは、こちら。→Campaign URL Builder
上記で説明したそれぞれのパラメータを入力すれば、最下段の「Share tge generated campaign URL」の部分にUTM属性付きのリンクURLが自動で生成されます。

このツールを利用すれば、タイプミスを起こすことなく正確にUTM属性付きのリンクURLを作成することができます。
クリック数追跡ができるメルマガの作成事例
では、上記でご紹介したUTM属性を使って、実際にメルマガを作成し、グーグルアナリティクスでクリック数を追跡してみましょう。今回の事例では、以下のUTM属性を使っていきます。
- キャンペーン名:JU_blog_news
- メルマガ名(参照元・ソース):20200521_news
- メルマガ上のリンク(メディア):home、blog_blog、blog_website
- メール送信数:10
メルマガの作成
まずは、メルマガの文章を下図のように作成します。赤色で囲われている部分がリンク、そして、オレンジ色で記載されている文字がUTM属性付きのリンクURLです。

なお、リンクURLの埋め込み方は、メールソフトによってそれぞれ違いますが、参考までに、gmailでのやり方をご紹介します。
【gmailのリンクの埋め込み方】
- リンクを埋め込みたい文字を選択する。
- 選択した状態で、下段のリンクのボタンを押す。
- 「リンクを編集」のポップアップが表示されるので、「リンク先に指定するURL」に埋め込みたいリンク先のURLを入力する。
- OKボタンを押す。

グーグルアナリティクスでクリック数を追跡する。
次にグーグルアナリティクスを使って、実際に送ったメルマガのクリック追跡をしていきます。まずは、グーグルアナリティクスを開きます。
グーグルアナリティクスでメルマガからの訪問者を分析
- 「集客」を選択
- 「キャンペーン」を選択
- 「すべてのキャンペーン」を選択
- 「プライマリディメンション」で「参照元」を選択
- 今回のメルマガのキャンペーン名である「20200521_news」の項目をチェック
- ユーザー数をチェック

今回のメルマガは10人に送信しました。そして、⑤のとおり20200521_newsの訪問者数は、⑥4人であることがわかります。よって、4人のユーザーがメルマガに記載されたUTM属性付きのリンクをクリックしてウェブサイトを訪問したということがわかります。訪問率の計算は下記の通りです。
メルマガからの訪問率(40%)= ユーザー数(4人) / 送信数(10人)
なお、グーグルアナリティクスは、同じパソコンやスマホからの重複した訪問はカウントしません。しかし、もし、同じ人がパソコンでメルマガのリンクをクリックし、その後、スマホでメルマガを開いてリンクをクリックした場合は、2ユーザーとカウントしますので、注意が必要です。
グーグルアナリティクスでメルマガからのクリック数を分析
また、メルマガには3つのリンクURLが記載されていました。それぞれのリンクが何回クリックされたかをご紹介いたします。
- プライマリディメンションで「参照元/メディア」を選択
- 「20200521_news」の参照元をチェック
- ユーザーの数をチェック

今回は、4人のユーザーがメルマガを見て訪問したわけですが、そのうち、4人全員が「home」のリンクをクリックし、2人が「blog_website」をクリック、3人が「blog_blog」をクリックしたことがわかります。
homeのクリック率(20%) = ユーザー数(4人) / 送信数(10人)
blog_websiteのクリック率(20%)= ユーザー数(2人) / 送信数(10人)
blog_websiteのクリック率(40%)= ユーザー数(3人) / 送信数(10人)
まとめ
今回は、メルマガを配信した後の訪問者およびメルマガに記載されたリンクURLのクリック数の追跡方法についてご紹介いたしました。
メールの開封率などを知りたい場合には、各社が提供するマーケティングツールを利用するとさらに細かい追跡をできるようになります。参考までにHubspot社のマーケティングツールをご紹介いたします。詳細は、こちら。→hubspot社のページへ。
- メルマガのリンクにUTMコードを追記する。
- メルマガにUTM属性を追記したリンクURLを記載し、ウェブサイトへの流入を促す。
- グーグルアナリティクスのキャンペーン機能で訪問者とクリック数を把握する。
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