マーケティングとセールスの違いー米国企業に見る新規顧客開拓の新しい形とは?

もし、あなたが経営者やマネージャー職にいたとしたら、この記事は必見です。この記事では、アメリカに住む筆者がアメリカと日本の企業のセールス・マーケティングの考え方の違いをもとに、今後、日本の多くの企業が対応すべき、デジタルマーケティングの考え方を解説しています。一般的にアメリカのデジタルマーケティング技術は、日本にくらべ3-5年進んでいると言われています。本記事では、日本とアメリカのセールス・マーケティングの違いに触れながら経営者の視点でインターネット新規顧客獲得方法解説していきます。

自社のホームページで集客ができない・・・なぜ?​

すべての会社にとって会社を成長させるための新規開拓、とくに「新規問い合わせ数」は、最も大切なKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)ではないか?と思います。しかし、日本の企業経営者の皆様からお伺いするのは、「新規にウェブサイト作ったけれど、全く集客に結びついていない」という悩みです。

事例:T社のインターネット新規開拓プロジェクト

ホームページ制作

まずは、日本のある中小企業が経験したホームページ集客がうまくいかなかった事例をご紹介します。

日本のある地方都市で、不動産業を展開するT社では、社長の号令の下、新しい顧客を獲得し販路を増やしていくためにインターネットを活用して宣伝をしていこうということに決まり、ホームページ改善プロジェクトを発足、社内のベテラ営業チームが中心となりホームページ制作にとりかかります。

T社の営業メンバーは、多くの実績を残してきた優秀な営業集団。事実、過去に販売してきた物件は、多くのお客様から評価をいただき、バブル崩壊以降、口コミでT社の評判は広がり、販路を広げてきました。

今回、T社の営業メンバーは、ホームページを作成するにあたり、「お客様に夢をつかんでもらいたい」という思いを込め、「すべてのお客様が夢をつかむために!」というキャッチコピーを作り、不動産物件の写真を準備してコンテンツを作ります。

その後、自社にウェブサイト制作ができる人材がいないことから、外部のウェブデザイン会社に制作を依頼。数週間後、多くの物件の写真で飾られたすばらしいデザインのウェブサイトが納品されます。

「こんなにきれいなウェブサイトができたんだから、明日から新しいお客さんがたくさん問い合わせをしてきてくれる!」と社長・営業陣は、胸を膨らませて新規問い合わせが入ってくるのを待っているわけですが・・・。1週間がたち、1か月たっても、全くウェブサイトからの問い合わせはありません。

結局、半年たってもホームページからの新規顧客からの問い合わせはなく、プロジェクトは有名無実化。プロジェクトの営業メンバーは、自分の売上目標達成のために、従来通りのチャンネル営業や飛び込み営業、またはセールス電話を駆使して新規顧客獲得にまい進するという結末です。

最後に、T社社長は、「インターネット集客というのは、あまり意味がないんだな・・・」と悟ります。しかし、果たして本当に「インターネット集客」は効果がないものなのでしょうか?

答えは、Noです。ネット集客は明らかに大きなメリットがある集客手法ですが、この事例では、ウェブサイト制作にあたり、いくつか目に見えない盲点が存在しており、それを実施しなかったためにネット集客を全く得られないという結果を招いてしまいました。その盲点とは、以下の3つになります。

それぞれの盲点は、どういう意味なのでしょうか?順を追って解説していきます。

営業がデジタルマーケティングを行ったことで見えなかった盲点

アメリカに12年在住し、アメリカ企業のマーケティングの考え方、業務への取り組み方を見てきた自分は、日本の企業で営業部隊がウェブマーケティングを行っているという実態を見て、ここに大きな日米の会社の考え方の違いがあると思いました。

営業がホームページを制作すると何か足りないのか?詳しく見ていきましょう。

新規顧客開拓のプロセス

まず、上述の日米の違いをご説明するうえで、前提となるのが新規顧客獲得プロセスです。以下の図をご覧ください。

マーケティング セールス プロセス

新規顧客を開拓するためには、「広告・告知」、「案件発掘」、「案件醸成」、「提案・デモ」、「クロージング」、「顧客フォロー」という一連の流れがあります。

その中で、「広告・告知」、「案件発掘」は、「マーケティングエリア(図の赤色の破線部分」として定義され、 ここで得られた新規案件を「Marketing Qualified Leads(MQL)」と呼びます。

一方、「案件醸成」、「提案・デモ」、「クロージング」は大別して「新規セールスエリア(図の黄色破線部分)」と定義でき、ここで発生する新規案件は、「Tele Prospecting Qualified Leads(TQL)」、そして「Sales Qualified Leads(SQL)」と呼んだりします。

さて、ここで重要なのが、それぞれのエリアで、ターゲットとする「顧客の質」が違っているという点です。

図が示す通り、ただ物件を探しているだけで、契約・購入する明確な意思がない新規顧客層は「潜在顧客」と位置付けることができます。一方、口コミやチャネル営業でえられる新規顧客は、物件を探しているというニーズのもとに事業者にアプローチしているわけですから、「見込み顧客」と定義づけることができます。

潜在顧客層は、そのほとんどが未開拓・全く接点がない顧客層なので、有効なアプローチ方法は、自社製品・サービスを告知・宣伝し、接点(タッチポイント)を創出するということになります。

一方、見込み顧客は、先述の通り、顧客のニーズが顕在化されていていますので、個別訪問や電話などの一般的なセールス活動が有効な手段となります。

マーケティングとセールスは違う仕事・JOBである

つまり、ここで押さえておきたい重要な点は、マーケティングとセールスは、顧客へのアプローチ方法、それぞれの業務担当者の目的・目標が違う「全く違う仕事・JOB」であるということです。

上記に述べた通り、マーケティングで最大のパフォーマンスを発揮するために必要な行動は、「より多くの顧客との接点(タッチポイント)を作る」ということ。一方、セールスでパフォーマンスを上げるために必要な行動は、営業担当者として一人一人の顧客の求めていることを的確にとらえ、「受注・売上につなげる」ということになります。

マーケティングとセールスを「釣り」に例えるとわかりやすいかもしれません。船で大海に出て、魚がいる場所をソナーで見つけ、そこに釣り糸を垂らすまでがマーケティング、そして、一度、魚が釣り針に食らいついたら、あらゆる技を使ってリールを巻き、魚を網にに入れるまでが営業の仕事ということになります。

釣り

何十年も前になりますが、日本のテレビ番組で俳優の松方弘樹さんが南太平洋で巨大マグロを釣るという番組がありました。この釣りの例をマーケティングとセールスで例えるなら、釣り上げる魚が顧客だとすると、ソナーを使って漁場を探す船の船長さんがマーケティング担当者、釣竿を使って巨大マグロを釣り上げる松方さんはセールス担当者ということになるのかもしれません。

日系企業のBusiness Development人材募集はマーケティングとセールスが分かれていない

私は、以前、アメリカのHuman Resource Management(人事管理)をリサーチするプロジェクトに参加したことがあります。

アメリカの企業では、Job Descriptionと言う求人票を使って採用活動を行うのですが、アメリカ企業のJob Descriptionを見るとMarketerとSales Representativeは、明確にJOBが分かれていて、それぞれのJobで候補者に求められるスキル・経験が全く違います。

一方、日系企業のJob Descriptionを見ると「新規開拓:セールス・マーケティング」と両者のJOBが一括りにされ、明確な区切りがなく、求められるスキル・経験もかなり曖昧に記述されております。

事実、私は、ここアメリカで、上記リサーチ以外にも、大企業、中小企業を問わず、多くの日系企業の経営者に接してきました。また、米国内で就職するために、アメリカに進出している日系企業の面接を受けたこともあります。その経験の中で感じたことは、多くの日系企業の経営者が上記に述べた「マーケティングJOB」を完全に無視している、もしくは明文化せず、セールス担当者に新規案件発掘というマーケティングスキルを求めてしまっているということでした。

JOb Description1

つまり、これは何を物語っているかといえば、それら日系企業では、セールス担当者をマーケティング=潜在顧客発掘というJOBに従事させているが故、マーケティングに特化した業務遂行が不十分で新規顧客発掘に苦慮するという結果を招いてしまっているということです。つまり、上記の「釣り」の事例で述べた通り、そもそも専門的なマーケティングスキルを持っていない営業担当者に、ソナーを使って魚のいる場所を探せ!とマーケティングのスキルを求めたところで、すぐにできるわけがありません。少しきつい表現になりますがが、「ドブ板営業こそがマーケティングだ」と勘違いしているがゆえに招いてしまっている結果だと言っても過言ではないでしょう。

ですから、経営者は、まず、新規顧客発掘プロセスにおいてマーケティングとセールスは、別の仕事・JOBであるということを理解し、潜在顧客発掘のために、専門のマーケティング業務遂行スキルがある人材を自社マーケティング部門に配置する必要があると言えます。

T社が経験した「営業がデジタルマーケティングを行ったことで見えなかった盲点」とは、「営業部隊がコンテンツ作成を行ったことでマーケティング施策が不完全であった」こということです。つまり、マーケティングの専門スキルを持たない営業担当者がホームページのコンテンツ作りという専門外の仕事を行ったことで、本来、必ず踏まなければいけない新規顧客発掘におけるマーケティング施策を完全に見逃してしまっていたことが集客に結びつかなったことにつながるわけです。

では、そのマーケティング施策とは、いったい何なのでしょうか?順を追って説明していきたいと思います。

マーケティングとは?

マーケティングの解釈は、人やメディアによって捉え方が様々ありますが、一概にしていえることは、市場を創出するということ。本サイトでは、マーケティングを「潜在顧客を獲得するプロセス」と定義することにします。なお、広範囲のマーケティング定義については、参考になる記事を見つけましたのでこちらをご覧ください。
「そもそも「マーケティング」の定義って?アメリカマーケティング協会が策定した定義の歴史」 (平野ジュンヤ氏)

ところで、一般的にマーケティングと聞くと宣伝や広告をまず連想されると思います。しかし、宣伝や広告は、マーケティングの一つのツールにすぎないということを忘れてはいけません。そこで、日本で一般的に行われているマーケティング業務について、ざっとおさらいしてみましょう。

Marketing

日本における従来のマーケティング

日本では、昔から多くの企業で、主に広報部がマーケティング業務を担ってきました。例えば、大手企業では巨額な予算を投下して、テレビCMなどの広告を行い、自社製品の認知度を上げ、より自社製品・サービスが売れるための活動を行っています。これを一般にブランディングといいます。

しかし、その広告が行われるプロセスを紐解くと、例えば、テレビCMの場合、企業の広報部担当者がテレビCMの枠を抑えている大手広告代理店に、自社製品・サービスのプロモーションを依頼し、ブランディングを含めた自社のマーケティングを一任しているというケースがほとんどです。

テレビCMのような高額な予算はかけられない中小企業の場合でも、業界雑誌に依頼して、雑誌の広告欄に自社製品・サービスを載せたりしていますし、地元の商店街やスーパーなどでは、地元の広告会社に依頼してチラシを作成し、新聞の販売代理店に織り込みチラシとして新聞と一緒に配達をしてもらっています。または、フリーペーパーを発行する会社に依頼して、地域に密着した広告をしている会社もあるかもしれません。

いずれにしましても、ほとんどの広告は、何らかの広告代理店を介して行われているというのが一般的です。マーケティングの定義は、「告知を行い、タッチポイントを増やすためのひとつの方法」であるわけですが、多くの場合、そのほとんどが宣伝・広告という手法のみと認識されがちで、それゆえ、日本では、広告・宣伝以外のマーケティング手法は、あまり、着目されてこなかったという歴史があります。

日本の広告代理店の功罪

日本では、なぜ、このような広告・宣伝を主体としたマーケティング手法のみが着目されてきたのでしょうか?その理由のひとつは、多くの広告代理店がプロモーションからデザイン、内容に至るまで、至れり尽くせりで宣伝・広告を請け負ってきた文化があることからということが挙げられるかもしれません。

これは、一つの既得権に結びつきます。つまり、広告代理店に依頼しないと広告の発信ができないという仕組みを作ることで、テレビのCM枠など既得権を持っている広告代理店に需要が集まるように仕組みができあっているいうことなのです。その結果、一般企業が広告を出したいときには、広告代理店に依頼する以外に方法がなく、本来企業が自社内で培うべきマーケティングノウハウが企業内に蓄積されてこなかった、または、醸成されてこなかったといえるのかもしれません。

このように残念なことですが、日本の企業がマーケティングに対する意識が薄いという事実は、至れり尽くせりの広告代理店がもたらした功罪といっても過言ではないのかもしれません。

Push型広告とPull型広告

さて、話をもとに戻します。ところで、広告には、大きく分けて、二つの形態が存在します。Push型とPull型です。

Push型&Pull型広告のマップ

Push型広告の代表例は、上記で述べた通り、告知を目的としたテレビCM、ラジオ、新聞、雑誌、電話でのセールスコール(英語でCold Callという)。つまり、事業者側から顧客側にアプローチする手法を言います。

一方、Pull型広告とは、顧客が事業者に製品やサービスの問い合わせ促す手法です。Pull型広告の代表例は、新聞記事。自社製品を新聞記事に取り上げてもらう、つまりそのコンセプトや・機能などを細かく取材して記事にしてもらい、その記事を読んで興味を感じた顧客からの問い合わせを引き出すというやり方です

この記事の本題であるインターネットのウェブサイト集客、つまりデジタルマーケティングも、このPull型広告に分類されます。

キャッチコピー「すべてのお客様が夢をつかむために」の盲点

さて、ここから、本記事の主題に入っていきます。

T社の事例に戻りますが、多くの実績を残してきた不動産営業としてのトップクラスの営業マンが、ウェブサイト作成に深くかかわり、「すべてのお客様が夢をつかむために」というキャッチコピーでウェブページを作成しました。しかし、ウェブサイトからの集客はほとんどなかったわけです。なぜでしょうか?

答えは、検索エンジンのGoogleがそのウェブサイトをほとんど理解できなかったからです。

ホームページ集客はPull型広告に分類されます。Pull型広告は、記事を読んで興味を感じた顧客から問い合わせを引き出す手法なので、魅力のある記事をウェブサイトに掲載して、それを読んだ顧客の興味を惹くことが大前提になるわけですが、実は、ここに盲点があり、Googleがそのページの内容を正しく理解をしないと顧客が行う検索結果に反映されず、新規顧客発掘=顧客流入につながらないという結果を招いてしまうのです

T社の事例では、ベテラン営業担当者がウェブページのコンテンツを作り、その内容は、誰が見ても、T社が紹介する不動産がとても魅力的に映るものであったわけです。しかし、顧客には魅力的であっても、検索結果で顧客を自社ウェブサイトに連れてきてくれるGoogleには、全く意味の分からない内容であったのです。

実際、弊社がT社のウェブサイトのコンサルティングを行い、Googleに登録されているT社ウェブサイトのインデックスを調査したところ、Googleが認識していたキーワードは、ただひとつ。「すべてのお客様が夢をつかむために」という言葉のみでした。

T社は、ウェブサイトを立ち上げるにあたり、同社のウェブサイトが不動産の情報サイトあり、顧客には不動産の物件情報に着目をしてもらうことが前提であったはずなのですが、意図に反して、Googleのインデックスには、そのすべての言葉は掲載されておらず、きれいな物件の写真もGoogleは全く理解していなかったのです。

Googleに理解してもらえるホームページ制作:SEO

では、Googleに理解してもらえるウェブサイト制作とは、どういうことなのでしょうか?詳しく解説していきます。

実は、ウェブページは、目に見えるページ上で記載されている内容以外にも、目に見えない数多くの設定項目が存在し、そこにGoogleが見つけやすいように、会社の情報や製品・サービス情報を記載しておく必要があります。

Googleは、インターネット上のあらゆる情報を検索結果に反映させるために、Google botというロボットを世界中のウェブページやサービスに巡回させ(これをクロールという)、各ウェブサイトの記載内容をインデックス化しています。その際、目に見える記載内容はもちろんですが、ウェブサイトのTitleやMeta Descriptionという目に見えない項目もチェックし、キーワードを拾ってビッグデータとしてデータベース化し、ランキング化しています。そのため、Googleがウェブページの構造を効率よく理解して、そのページの内容を的確に拾えるようにするためには、TitleやMeta Descriptionもきちんと意識して設計し、漏れがないように設定する必要があるわけです。これを「SEO(Search Engine Optimization)の内部施策/On-Page SEO」といいます。Title、Meta Descriptionの設定の仕方は、こちら。→オンライン集客ホームページのチェック項目(On-Page SEOとは?)

ウェブサイトがどのようにGoogleでインデックス化されているのかを見るためには、Googleを開いて、以下の検索を実行してみてください。。

<検索ワード> site:自社ウェブサイトのアドレス(例: Site:jumarketing.net)

JU Marketing検索結果

上記図は、当サイト、JU MarketingのGoogleインデックスです。このサイトの構築中にGoogleのインデックス化が行われているため、まだ不完全ではありますが、最下段にリストされている赤枠の部分をご覧ください。本記事のインデックスがきちんと登録されていることがわかります。ここに表示されているタイトルと説明文は、Googleが本記事の内容を読んで自動的に作った文章ではありません。本ウェブサイトに意図的に設定したTitleとMeta Descriptionが表示されています。

つまり、ウェブサイトを制作するときに、この目に見えない項目をきちんと設定しないとGoogleの検索結果には正しく表示されることがなく、それは何を意味するかといえば、検索結果による新規顧客発掘・流入をを期待できないということになるわけです。

ここでの事例は、たくさんある設定項目の一つにすぎません。ウェブサイトで集客を目指すためには、この他にも多くの設定項目があります。これか設定項目については、こちらの記事で詳しく解説しています。
経営者のためのSEOホームページチェック項目 - On-Page SEO

無料のGoogle検索を利用して、コスパ最強のPull型広告ウェブサイトを目指す​

ところで、Googleの検索ってそもそも無料ですが、Googleはどこから収益を得ているのでしょうか?無料でGoogleの検索結果から顧客を流入させるためには、どうしたらよいのでしょうか?

2020年3月現在、Googleの全世界検索シェアは、なんと91.54%。(参照:2020 Search Market Share: 5 Hard Truths About Today’s Market byWebFX) 皆さんの中には、「いや、自分は、いつもYahoo Japanで検索しているから・・・。」という方もいるかもしれませんが、Yahoo Japanの検索も実は、裏でGoogleの検索エンジンが動いています。

2019年のGoogleの総売上は、$160.74 billion、なんと日本円でおよそ17.4兆円です。($1=108円換算)(参照: Annual revenue of Google from 2002 to 2019

例えば、皆さんが持っているAndroidスマホで、「OK, Google、今の日経平均株価は?」と質問すれば、瞬時にその答えを教えてくれます。この便利な最先端のツールをGoogleはなぜ、無料で私たちに提供してくれているのでしょうか?その答えは、ユーザーが検索するワードをGoogleが蓄積し、それをビッグデータ化してウェブサイトの検索順位へと反映させ、「広告」というビジネスにしているからです。

Google検索には、広告枠があり、ユーザーが特定のワードを検索をすると通常の検索結果(これをオーガニックサーチといいます。)のほかに、検索結果の上位に広告枠を表示する機能があります。この広告をリスティング広告といいます。これは、テレビCMと同じように事業者がお金を払えば、検索の上位に表示され、告知機会が増えるため、一定の効果が期待できるのですが、ユーザーが自社ウェブページの検索結果を1クリックするごとに課金がされるため、高額な広告費用が必要になります。

ですから、できればリスティング広告は使わずに、別の方法を試したいものです。自社ウェブサイトがGoogleの検索結果で上位にランクインされていれば、自然と自社ウェブサイトへの顧客流入が生まれ、新規問い合わせにつながる確率が高まります。そこで、着目したいのがオーガニック検索。つまり、お金を払わない検索結果で集客を目指すというものです。オーガニック検索とは、皆さんがGoogleで検索をしたとき、広告枠の下に表示される検索結果のことを言います。このオーガニック検索では、それぞれのキーワードで表示されるウェブページの順位がGoogleのAIにより決められていて、キーワードごとに、より人気があるページが上位にランクインされるようになっています。検索で上位にランクインするためのポイントは、簡潔に言うと、役立つ情報をきちんとユーザーに提供できているか?ということ。しかし、T社の事例のように、ウェページ上で表現されている言葉以外にも、TitleやMeta Descriptionといったウェブページ内でSEO内部施策対策がきちんとされていないと検索の上位にランクインされることはなく、オーガニックサーチからの流入は期待できません。ですから、Googleのガイドラインに基づいてきちんとSEO内部施策をしていく必要があるということになります。

ウェブデザイン会社に制作を依頼する際の注意点

T社の事例では、ウェブページ制作を外部のデザイン会社に依頼をしていました。ウェブデザイン会社は、こうしたSEOサービスは提供していないのでしょうか?

一般的に、ウェブデザイン会社はデザイン制作に主眼が置かれていて、SEOを意識したページ設計をしてほしい旨をきちんと依頼しないと完璧なSEO対策が施されたページを納品してくれない場合があります。場合によっては、SEOという言葉すら知らない下請けのデザイナーがウェブページを作って納品される場合もあり、発注する側が、SEOを意識してウェブ制作デザインを発注する必要があります。

SEOの内部施策は、表面には全く見えない部分なので、意識をしてSEO対策がきちんと施されているか?確認をしないと見逃してしまいがちです。

ですから、ウェブ制作を外部の会社に依頼する際には、目に見えない部分、つまりSEOも意識してウェブサイト制作を依頼をする必要があるわけです。

ウェブページ制作時に必要なスキルをまとめると、下記の通りとなります。

  • コンテンツ設計力
  • デザイン力 
  • ホームページに書かれているコードを理解できる技術力 
  • ページ全体をGoogleのガイドラインに基づいて監修するSEOスキル

まとめ

今回は、T社が見逃してしまった盲点に触れながら、まず、経営者が知っておくべきデジタルマーケティング・ウェブサイトの基礎についてご説明いたしました。ここまでの内容をまとめますと、以下の通りとなります。

  • 営業以外のデジタルマーケティング専門知識を持った人材をマーケティング専任として採用し、マーケティングは新規顧客発掘に専念、営業は案件の醸成・受注獲得活動に専念するよう両者の業務を完全に分ける。
  • Googleが理解できるホームページ制作を意識し、コンテンツ作りは、目に見えない部分のSEOにも注力する。
  • ウェブデザイン会社にウェブサイト制作を依頼するときは、SEO対策もきちんと依頼する。

弊社では、多くのお客様から、「ネット集客における難しさ」、「ネット集客の信頼性」のご相談を受けました。そのお話を伺ったうえで、共通してわかったことは、ご相談いただいたお客様の悩みが、デジタルマーケティングの知識・スキル不足によって引き起こされていることでした。また、この知識・スキルは、知っていないと、完全に見逃してしまう領域であり、外部から指摘を受けないと気が付かない部分であるということです。

実は、私が住んでいるテキサス州で、ローカルマーケット向けに、弊社が用意したSEO対策不完全ウェブページを公開しているのですが、このホームページを見て、米国のSEO関連業者がセールスメールを送ってきます。内容は、「あなたのウェブサイトが完全ではないので、Googleのインデックス化に支障をきたしています。改善しませんか?」というもの。実際、アメリカでは、こうしたSEO専門の会社が躍進し始めているという事実がありますが、日本では、まだまだこうしたビジネスは、浸透していないと思われます。

自分は、2011年に米国のビジネススクールでMBAを取得し、マーケティングについても一通り勉強しましたが、当時は、まだ、デジタルマーケティング、とくにSEOについて踏み込んで教えている授業はありませんでした。なぜなら、今回ご説明した集客・マーケティングの考え方は、ここ数年で生まれてきた考え方だからです。

しかし、確実に言えることは、今回ご説明した新しいマーケティング知識が、今後、企業が発展をしていく上において、必要不可欠になることは間違いありません。

弊社では、インターネットによる新規顧客開拓やそのデジタルマーケティングにおいて、米国の事例などをご紹介し、コンサルティング業務を行っております。もし、ご質問などございましたら、下記、問い合わせリンクより、お気軽にお問い合わせください。

また、会員登録をしていただくと、経営者のためのデジタルマーケティング情報や米国最新ビジネス情報などを不定期でメール配信いたします。ぜひ、下記リンクから会員登録をお願いいたします。

最後に、「では次になにをすればよいのか?」という経営者の方々の疑問にお答えするため、「自社ウェブサイトの分析方法」を以下のリンクでご紹介していきます。ぜひ、本サイトの情報を活用し、新しい形の新規顧客発掘・開拓を実現していただけると嬉しく思います。

R.Seki

日本のIT企業で営業をとして活動後、2008年に渡米、サンフランシスコでMBA取得。米国で様々なプロジェクトに参加後、ビジネスリサーチを展開。テキサス州サンアントニオ市在住。JU Marketingを通し、日本の多くの企業の方が適切なデジタルマーケティングを推進していただけるよう情報を公開しています。ご質問がございましたら、なんでもご相談ください。

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